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土星の山羊座トランジット*について



*トランジット = 移行




2008年に冥王星が山羊座へと入宮しましたが、この重要なトランジット*の鍵として、以下の2つの出来事が挙げられると思います。一つは、世界中を襲った大規模な経済危機、そしてもう一つは、アメリカのバラク・オバマ氏の大統領選勝利です。最初に挙げた出来事(世界的経済危機)は、銀行や投資家によってそれまで示され続けてきた経済の安定的なシステム基盤そのものへの変化を引き起こしたと言えるでしょう。そして、二つ目の出来事(オバマ氏の大統領選勝利)は、それまでの偏見やタブーとされてきたことに抗うこと、すなわち黒人男性が世界に対し最大の影響力を持つ国を左右することを握った、ということを証明しています。冥王星は、金銭のパワーと関連しており、山羊座の支配星である土星は、政治的支配に関連しています。


冥王星が刷新の星であると同時に、山羊座は、責任および安全(例えば、アメリカ合衆国の大統領になること、銀行という機能の存在)の構築とその維持を意味します。土星がひとたび新たな構造を打ち立てた時、何としてでもその構造を守り抜こうとするのです。よって、2024年まで続く冥王星の(山羊座における)トランジット*は、「権威」と「責任」の結合を意味し、土星の山羊座への到達は、黄道十二宮のなかで最も革命的なこの2つの星が向き合うということを意味します。そこで扱われるテーマは、パワーの闘争なのです。


しかし、真面目な占星学の見解においては、矛盾や相反するものすらも、単なる「状況」にしか過ぎず、黄道十二宮というのは、常に動き続けるシンボルによって描かれた曼荼羅です。その完全性と美しさこそが、占星学に魅了される全ての人にとってチャレンジであり、また同時に、(パワーの)闘争のすぐ下にある調和を見せてくれるものでもあります。このトランジット*において、たとえその闘争がいかなる痛みを伴ったとしても、人類が前進すべく遂げる進化のために土星と冥王星が協働している、ということをわたしたちは理解しておかなくてはなりません。


山羊座冥王星の力学を理解し、その恩恵を受け取るには、山羊座の支配星である土星が乙女座に入宮し、銀行という機能や経済全般をより効率的な仕組みへと向かわせていた頃まで遡らなくてはならないでしょう。2008年以降、土星の異なるサインへのトランジット*の間に起きた出来事をここに書き出すとかなり長くなってしまうので、中でも代表的な事柄を挙げさせてください。ここで挙げておきたいのは、土星が蠍座(支配星は冥王星)に入宮していた頃に起きたIS(イスラミックステート)の出現や、もしくは、土星が射手座(射手座は国外地域や移民に関連します)への入宮時に起きた難民問題です。これらの出来事は、世界の変容とパワーバランスに対し、今後長きに渡り影響を及ぼし続ける事柄であることは、誰も否定できないのではないでしょうか。わたしがここでお伝えしたい考えというのは、冥王星が山羊座に入宮している間に、土星のトランジット*そのものが、個人・社会・政治といったそれぞれのレベルを整えかつターゲットを明確にし、冥王星がもたらす変容が効率的な方法でなされることを手助けしている、ということなのです。





つい最近起きた土星の山羊座入宮、それに加え、来るべき冥王星とのコンジャンクション(合)は、非常に重要なトランジット*であり、わたしたちは、冥王星が山羊座に入宮した頃から始まった変化や危機が引き起こす「結果」と関わっていかなくてはなりません。ここで言う「結果」とは、社会的・歴史的な状況(トランスパーソナルー個のレベルを超えた)における事柄であると同時に、個人のレベルにおいても作用します。最初は、目に入ってくる景色そのものが、暗く憂鬱なものに映るかもしれません。それは、冥王星・土星・蠍座・山羊座といった星やサインがもたらすシンボルそのものが快活な雰囲気を含むものではなく、土星などはむしろ「憂鬱さ」のシンボルであるが故に、憂鬱なトーンに見舞われる感じがするかもしれないのです。しかし一方で、明るい側面から考えると、「実現」と「償い」という言葉がキーワードになり、これまで葛藤し努力を重ねてきた人々は、達成感を感じ得ることでしょう。また、混乱に見舞われていた人々は、目指す対象(ターゲット)がより明確に見えてくることでしょう。そしてさらに、これまで自分自身が責任を取るはずのことを軽視したり避けてきた人たちは、土星によって、それぞれの人生を現実に見合った形にするための変化を、現実レベルで促されていくことでしょう。


土星は、わたしたちが物事を本来の正しい方向へ差し向け続けようとする時に、最大限の助けを与えてくれるのですが、わたしたちが責任を持つことから目を背け続けていることに気づくまでは、とても厳しく且つシビアに振舞うのです。一方で冥王星はと言うと、変容に関することにしか興味がないので、たとえそのためにどんな代償が払われたとしても、冥王星の働きかけてくることを撤回することはできません。わたしたちは、土星とは交渉や押し問答ができても、冥王星とは決してできないのです。


今後、虚偽や真実に反するものに関して強いリアクションが起きてくるとわたしは考えているのですが、そのことで、多くの国々の政府、組織や集団の長たちは、難しい時間を迎えることになるでしょう。よって、わたしたちは、社会的・政治的な領域に起こることを観察していくことで、現実レベルにおける多くのことを学ぶことができます。個人的なレベルにおいては、わたしたちそれぞれが、自分自身の足をしっかりと地に着けて、後へ引き延ばすことを避け、さらに明確なターゲット設定をしなくてはなりません。


ここで書いた内容をはじめ、さらなる探求を個人セッションやワークショップを通じて皆さんと一緒に深めていく機会を持てることを今から楽しみにしています。5月にお目にかかりましょう。


2018年2月5日 メキシコシティにて


ザビエ・ベトコート


翻訳:持田 直子(Power in U, Inc.)


英語原文はこちらからどうぞ。


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