占星術が「次のフェーズ」へ進んだ夜 —— 模倣的欲求オンライン講座 Day1 レポ
- XBJ Staff
- 11月24日
- 読了時間: 4分

先週金曜日、「オンライン講座:模倣的欲求 Day1」が終わりました。
Zoomでの配信が切れた瞬間、私はしばらく配信を行った部屋から出ませんでした。ただ静かで深い余韻にしばらく浸っていたい気持ちになったからです。
通訳としてザビエと共に活動して8年。私はこれまで数え切れないほどの講座やワークショップでザビエの言葉を届けてきましたが、その日の夜ほど、胸の奥から震えるような感覚を覚えたことは多くありません。
あえて言います。
あの夜ザビエが提示したのは、占星術の「次のフェーズ」です。
■ 出生図は「出来事」ではなく「欲求の地図」へ
出生図はこれまで、
・性格
・才能
・運気
・家族や関係性
といった人生の表層を読み解くための地図として扱われてきました。
しかし昨日ザビエが語ったのは、そのさらに奥にあるもの。
「なぜ私は、それを欲しがるのか」 「なぜ私はあの人に惹かれ、時に競い、苦しむのか」 「なぜ“欲望”は幸福と破壊の両方をもたらすのか」
人生の現象を生む 「起源」としての欲求。そしてその欲求は、自分の本心のように見えて実は——模倣(ミメシス)によって形成されている。
このミメティックデザイア(模倣的欲求)の力学を出生図で読み解く視点は、私が知る限り、世界のどこにも存在しません。これはザビエだから辿り着いた領域です。
■ 「本にしたい」と思ったのは、人生で2度目
私は過去に一度だけ、ザビエの講座を「これは本にすべきだ」と強く思ったことがあります。
それは、2日間かけて語られた「土星講座」です。私は何度も息を呑み、涙が流れそうになりながら訳したことを忘れません。土星という象徴を、内容の深さだけでなく、命と存在に対する理解のスケールにまで発展させていたザビエの認識に震えたのです。
その時以来の「人生で2度目」の瞬間。
——本にしてほしい。
——ずっと残る形で世に出してほしい。
そう思ったのです。
それは単なる知識の量ではありません。
人間の本質に触れたという感覚があったからです。
■ 協調も競争も崇拝も破壊も —— 欲求のしくみ
ザビエが語ったのは、心理や哲学ではなく、「人間として生きること」そのものでした。
憧れ、羨望、競争、ライバル関係、そしてスケープゴートの仕組み——。
家族の中でも、社会の中でも、国家レベルでも、この模倣の力学が静かに働き続けていることを、ジラールの視点からひも解きながら、ザビエは 4・8・12ハウス、月と太陽、そしてサインとグナ(インドのヴェーダ哲学に基づいた3区分)を使って「出生図のどこにそれが現れているのか」を具体的に示していきました。
特に印象的だったのは、4ハウスを「欲求のルーツ」 8ハウスを「衝突と親密さの力学」 12ハウスを「人類全体の模倣の海」
として読み直す視点です。
子どもは、家族の中で誰が何を欲しがっていたのか、両親の間にどんな緊張や秘密があったのかを、たとえ何も見ていないように見えても、その雰囲気ごと身体に取り込んでいく——。そのプロセスに模倣的欲求が深く関わっていることが語られました。
さらに、水・風・土のサインが、模倣の力をそれぞれどう表現するのか、ケーススタディのチャートを通して、具体的な人生の物語として描かれていきます。
ザビエ自身が 5歳のときに「これは僕のものじゃない」と気づき、偏頭痛という模倣のパターンを手放したエピソードも、月のレジーム(側)から太陽のレジームへと移行する瞬間の象徴として印象的でした。
模倣的欲求は、誰の中にも必ずある。善悪ではなく、構造である。そしてその構造を自覚するとき、人生の選択は変わり始める。
「他人の欲望の中で生きる」のではなく「自分の欲望を生きる」ことが可能になる。
「占星術とは、本来そのための羅針盤なのだということが、ザビエによって明らかになってしまった。」
私の言葉でまとめるとこんな書き方になります。
■ 第2夜から「本編」がはじまる
先週のDay 1はまさにそのイントロダクションでした。 それでもここまでの衝撃がありました。
Day 1 は、「模倣的欲求が、どのように私たちの現実認識や人間関係を歪めるのか」そして「出生図のどこにその痕跡が刻まれているのか」を見ていく、いわば「理論編+土台づくり」の2時間でした。
Day 2では、ここで示された地図をもとに、具体的なチャート(ジェフリー・エプスタイン氏の図も含む)を通して、模倣的欲求とスケープゴートの力学がどのように働くのかを、さらに深く探っていきます。

・第1夜に参加していない方も参加OK ・申込後すぐに第1夜アーカイブをお届けします ・第2夜から参加でも問題ない構成です
今回、受付を締め切らないのは「必要な人に届いてほしい」のはもちろんですが、それ以上に、占星術をツールとして本来の自分を生きることへ取り組んでいる全ての人に、このザビエの新たな視座を共有したい、と心から思うからです。
この私のつたない文章を読んでくださる中で、もしあなたの中のどこかがざわついたなら、ぜひ安心して飛び込んできていただきたいです。
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今週、第2夜でまたお会いできますように。
ザビエと共に、心からお待ちしています。
持田 直子



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